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概要

「あかつき」

歌:初音ミク

作詞・作曲:や9ん

歌詞

切れた縁(えにし)の 色はかすれて
声の響きだけが ゆく当てもなく彷徨う(さまよう)
待ちわびていた時は過ぎ 夢は意味を捨てた
淡く彩るまやかしの陽炎が揺らいだ
瞼(まぶた)に移る夢見草(ゆめみぐさ)
ほのかに映った面影の
花笑みに見とれた 宵の刹那
綾なす木々に散った願いでも
おしなべて意味があるなら
いつか見た夢の続きを知らないままがいいな
嗚呼 無心に笑った
嗚呼 永遠を望んだ
嗚呼 須臾(しゅゆ)に消えた
遣らずの雨にひとりうたれて
咳(しわぶき)の 意味も知らずに
側に居続けた 心がただ憎いな
泡沫(うたかた)のように時は過ぎ
竹は節(ふし)をつけた
沖に揺蕩(たゆた)う不知火(しらぬい)の
紅緋に惹かれた
暁闇(あかつきやみ)に振り向いて
静寂(しじま)に託したこの聲の
調べの緒はほどけ
陰(かげ)に散った
朱鷺(とき)色に染められたこの胸に
白夜の朧月は萌えて
時が止まったまほろばへと留め続けている
嗚呼 やめにしようか
嗚呼 空は枯れたんだ
嗚呼 移ろいゆく
季節の果てに君を求めて
おもむろに 聴こえてた声の
響きを懐かしみ
面はゆいこの気持ちをどこへやろう
星影に時雨(しぐ)り続けてゆく
心恋(うらごい)に
藍にしたたりゆく朝露(あさつゆ)に
重ねた指は薄らいで
崩れゆく夢のかけらに
意味を宿してゆく
嗚呼 無力を悟った
嗚呼 また笑えたんだ
嗚呼 頬に伝う
空知(そし)らぬ雨に 君を思(おぼ)えて